制作室コソコソ噂話(3)

今年はこんな世情でもあるし、年末年始もまったく関係なく普段どおりにやってようと思ってたのだけど、コッチがそのつもりでもアッチから何だかんだと押しかけてこられるとそうも言ってられませんね。
同人関係も大晦日あたりから不安定な進行になって、年明け早々からストレッサーε=(´へ`)

  1. ペン描きの線がキチャナイ荒っぽい

    この点については1つ前の「髪の描き方がヘタ」って投稿にもう半分くらい書いちゃったけど。
    元々ペンには苦手意識あって、液タブ買って完全デジタル移行してからも長らく線画はペンツールでなく鉛筆ツールでやってた。

    正直今でもカラーのゲームグラフィックは鉛筆ツール仕上げでイイんじゃね?と思わなくもないけど、
    モノクロのマンガの線は、濃淡が使える鉛筆の柔らかさとパキッとした強さが出るペンは一長一短という気がして、
    表現の幅を広げるためにも、と考えて『援交少女』1作目からマンガはペンツールで頑張ってる。

    ……けど、やっぱりまだ慣れない。

    僕は線画はベクターレイヤーで描いてる。
    描いた後から軌道修正や太さの調整は頻繁にやるし、ラティス(格子状)変形、顔のパーツなんかはアフィン変換(移動・回転・拡縮)も多用してミリ単位で表情を探ったりするからラスターだと劣化してしまう。

    ただ、こういうベクターを使った描き方は、ペン画技術のハッチングとは相性が良くない。
    ベクターは1本の線を構成するポイントのパラメータをいじって調整する。シャシャシャッと細い線でアミかけにして面の濃淡を表現するハッチングで、個々の線のポイント調整なんてやってらんない訳で。

    なので輪郭は基本1本線でクッキリピャーっと引かなきゃいけないのだけど、鉛筆やコンテを使ったデッサンばっかやってた僕はそういうデザイン的な輪郭描法自体が苦手だ。

    ……と書いてて自分で分かってきた。

    この先、ハッチングも多用した濃淡重視の劇画・絵画的なタッチに向かうのか、輪郭とベタのハイコントラストなデザイン性の高い絵柄にシフトしてくのか、
    (TPOで使いこなすとしても少なくとも1つの作品に対しては)どっちで行くのか絞らなきゃいけない、けど、今はそれを決められずにどっちつかずで描いてる。

    多分いまは苦手なデザイン処理まで一緒くたに考えるより、まだしも得意な方の濃淡を効かせた描法を磨いてった方が良さげ。
    (実際、陰影については水彩画的な薄墨で塗ってるのだし)

    輪郭線は濃淡の中に溶かし込む方向を意識して、細く。
    ベクターレイヤーに描くことは続けるとしても、それは頂点編集による線画の修正よりもラティスやアフィンによる領域変形の際の劣化回避を主目的にして。
    つまり線画描いてる時はベクターじゃなくラスターに一発勝負でペン入れしてる覚悟で線を引くべし。


    あともう1つデジタルで描いてるが故の問題。

    画面を自由に拡大・縮小表示できるデジタル作画では、デカいコマでもちっちゃいコマでも、描く時はそのコマや更にその中の特定の箇所を画面いっぱいに広げて描くことができる。

    これはすごく便利でデジタルの強みでもあるんだけど、同時に、輪郭線の太さが安定しない一因にもなってて。

    小ゴマを広げて描いてそれをページ全体サイズにまで戻してみたら主線が細すぎたり、逆にその感覚を引きずったまま大ゴマにペン入れしたら今度は太すぎたり。
    都度都度調整はしてるんだけど、あぁまた線の太さに統一感がないな~……と描き上げたページを眺めるたびにしょっちゅう感じる。

    これは……どうすりゃ解決するんだろうな……。

    画面を分割して、一方には描き込み箇所を拡大表示してペン入れ、もう一方のウインドウには常にページ全体を表示して、両方を見比べながら描くようにする、とかかなぁ。


コメントを残す