ワタクシ大好きでして>龍河しん先生
今回は龍河先生2冊目の単行本ですが、1冊目の『NTR愛』の「卒業」や「美月」で描かれてるキャラクターの丁寧な人格描写やストーリーのシリアスな練り上げ方が、“堕ちる過程”と“エロと日常のギャップ”を殊更大好物にしている陰陽の嗜好にビンビン響く作家さんなのであります。
そんでもって絵柄的にも、女体のポニョポニョした柔らかくてエッチい肉付き感や、普段の清楚系とエロ時の泣き顔アヘ顔のギャップがとっても僕好み♥
繊細な日常シーンに比べて一気に荒々しさを増したタッチで描かれる行為中の女の子の震えやのけぞり、色んな体液を滴らせ撒き散らしながら哭き悶える肢体を至近距離から嘗め回すように捉えるアングルの汚辱感が実に(・∀・)イイ!!
ただ『NTR愛』に対するAmazonやDMMの読者レビューを読んでみると、その丁寧な物語性と裏腹に「寝取り」としてはシビアさが足りない、と指摘するご意見も多かったようで。
確かに『NTR愛』のヒロイン達は、好きでもない男に嵌め倒されて多くの場合その瞬間は肉の快楽に抗いきれずにアヘってしまったりもするものの、気持ちは最後まで好きな男の方を向き続けて終わる、比較的“綺麗”なストーリーになってました。
昨今のNTRスキーさん達、とりわけネットにレビューを書かれるような方々は皆さん相当やり込まれておられてw、容赦のない完堕ちをお求めになる御仁が多いようですので、そこのところを「甘い」と仰られる。
そのあたりを意識したせいでしょうか。
本作『寝取られ荘』のシリーズタイトルになってる3部作では、それぞれ別々のヒロインがいずれも“嵌め堕ち”“完堕ち”させられる内容になってます。
僕が知ってる範囲内じゃ「身も心も快楽堕ちするヒロイン」って龍河作品としては今回が初じゃないのかな?
が、僕個人としては、ちょっと残念に感じる面もありました。
各話50p弱でヒロインを完堕ちさせるところまで持ってくとなると、どうしても「エロ奇譚」的に戯画化(カリカチュア)するしかなかったようで、「卒業」や「美月」のようなシリアスさは若干スポイルされてしまったかなぁ、という印象が。
シリーズ第1話を読み始めた時、僕は3部作を通してこのヒロインの人妻若菜さんが徐々にネチネチと寝取られ堕とされていくお話かと思ってワクワクしたんですが、意に反して1話完結型で、それまで僕が抱いてた龍河作品のイメージからすると若菜さんかなり速攻堕ちしちゃった。。。(゚Д゚)
いやそれでもエロいんですよ。
龍河作品特有の正と邪がグルンとひっくり返るような物語性は1話完結の中にもしっかり仕込まれていて、
欲求不満でオカシくなりかけながらも必死でチャラ男の口説きに耐えていた若菜が、「ちゃんとゴム付けるから」ヤラせてくれと言われた瞬間に完全にプッツンして「ゴム付けるんならしたくないっ」と叫んでしまう、この逆転構造の仕掛けのイヤラシサなんて堪らんものがあります。
でもね、でも………
やっぱり僕は龍河作品には、練り込まれたストーリーと緻密な人物描写を土台にした、リアルでシリアスな寝取られ感を一番に期待したいのです。
たぶん今回のシリーズは企画段階から編集サイドの要請でこういう1話完結の連作型にする方向で考えられたんだと思うんですが、
お願いします編集さん、今度は単行本丸々1冊使った、「卒業」「美月」のシリアスさと「寝取られ荘」の完堕ちを、あの龍河作品の物語性の上に併せ持った長編ものを是非ともお願いしたい!です。
…とか何とか言いながら、「寝取られ荘」3部作の間に入ってる短編「クラスチェンジシノブ先生」「完璧彼女」(後者は非寝取られの甘々処女喪失モノ)も、結構好きでしたw
特に「シノブ先生」の方は、遅咲きに色気付いちゃったシノブ先生が、用務員の汚ッサンにヤラれそうになりながらも発情しちゃって期待しちゃって流され受け入れそうになった瞬間、滑り落ちたスマホの「愛しの彼」の写真に我に返って「待って待って」「やだヤダーッ」と泣き叫んだ刹那に処女膜ブチ破られる、あのシチュエーションはくっそエロかったでございますご馳走様でしたm(_ _)m
ひたすらインフレ化していく一方のエロ描写じゃなく、物語性の展開の中にNTR感を感じる、という方は龍河作品楽しめるんじゃないでしょうか?
「乱交パーティー? 有り得ませんよ…
くだらないっ」
「すでに寝取られ堕ちた女達を…
いくら楽しく輪姦した所で
一体なにが満たされます?」
コレッ! コレッすよ鈴蘭ネェさん!
よくぞ仰ってくださいましたアヒャヒャヒャヒャヒャ(゚∀゚)