『クローゼット2~彼女の結末~』 by 山雲

山雲さんの『クローゼット』シリーズ完結編、エンディングが随分と物議を醸してますね~。。。

1→0→2とシリーズが進むにつれて作者さんの興味が、エロを描くことからストーリーを描くことに段々シフトしていったのかなぁ、とは感じました。

『クローゼット』は読み切り短編のオカズ作品31p、それがヒットしたことで世界観を膨らませて描いた前日譚『クローゼット0』が63p、、、ここまでは作品の狙いとページ数がバランスしてたんだけど、更に踏み込んだストーリーを描きたくなった結果長編マンガ並みにページ数が必要になってしまった物語を、演出の力技で86pに詰め込んで……でもやっぱり「そこんとこもっとkwsk」が各所に残ってしまった、的な。

特にエンディングに対しての読者の反応は、オチそのものへの好き嫌いの話と、その演出の持っていき方に対する賛否の話が、ごちゃ混ぜになってるような印象を受けます。

(以下、例によってネタバレあり。決定的な単語は極力避けてますが読んじゃえばオチは分かっちゃいますので、未読の方はお気を付けてご覧ください)

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『ニルハナ』ゆにっとちーず Last Presents!!!(3)

一昨日、そして昨日に続いて、オッサンの『ニルハナ』語りが続きます(^^;
今回もネタバレ全開(しかも過去作品まで含めて!)ですので、少なくとも『ニルハナ』未プレイ・未コンプの方はスクロールして全部ご覧になってしまわれないよう、ご注意ください。

ゆにっとちーず作品によく出てくるもう一つのモチーフ……というより、山野さんのシナリオの特性として、あらゆるものには両義性・多義性が含まれています。

パコられ

ご主人さまにあ

この多義性の豊穣、時に擾乱は、ゆにっとちーずのキャラ達の内面にも常に満ち満ちていて、それをギリギリまで先鋭な形で体現し最期まで頑なに抱え続けたのが『パコられ』の紗倉であり『ご主人さまにあ』のみつ希でした。

それらの悲劇的な作品に較べるとエンターメントを高めた『ニルハナ』ですが、そこにもこうした多義性はしっかり継承されていて、トラウマに脅えることの正体が実は自己憐憫の快楽であったり、幸福の中にあることがそれが将来喪われることへの恐怖と一体になっていたり、狂気に陥れないことこそが地獄であったり、このへんの心模様の描き出し方がゆにっとちーず作品はどれも本当にスゴイ!

そしてこの個人の中の惑乱は当然ヒトとヒトが向かい合った際にも、微妙なあるいは運命的なズレとなって表出してしまいます。

たとえばカスリとの思い出においてタツヤが決定的な失敗として記憶に抱え込んでいる遊園地のバンジージャンプ。

しかし『ニルハナ設定資料集』を紐解いてみると、カスリの側からすると実はその体験はタツヤの認識とは全く異なる意味合いを持っていたことが分かります。
(…て書くと資料集未読のヒトも気になるじゃろ~。ほ~れほ~れ~設定資料集も買え~、そうしてますますニルハナに、ゆにっとちーずの世界にハマってしまえ~)

たとえば体験版にも収録されている病院の廊下での、車椅子のカスリとタツヤのオーラルセックス。

ここでのタツヤの肉欲はカスリへの情愛と彼女への支配欲という清濁の綯い交ぜの中に育ち、一方カスリもカスリでタツヤへの想いに溺れる自分に浸ることで自慰的快楽を膨らませている節があります。
公共の場での秘事というシチュエーションやカスリの身体の状態、行われている行為が肉体的には擬似性交である、といった理由もあるでしょうが、このHシーンには結び合いながらもどうしても完全にひとつにはなれないセックスという行為の限界も色濃く表れているように感じました。
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『ニルハナ』ゆにっとちーず Last Presents!!!(2)

『ニルハナ』感想つづき。

昨日は漠然とした大枠みたいなことばっかり書いちゃったので、今日はもっと中身に突っ込んだお話を。

宮森タツヤ
ゆにっとちーずの作品には繰り返し描かれるモチーフが幾つかある気がするのですが、その中でも最たるものが『ニルハナ』の主人公宮森タツヤがやっている「他人の感情の搾取」です。

体験版で彼の行動に触れた時に最初に感じたのが、あ~コイツ前作『ご主人さまにあ』のエピローグに登場するカレと同じことやってるな~、というもので、
その時点で僕には「『ニルハナ』は『ご主人さまにあ』アフター」的なイメージが生まれてました。

(『ご主人さまにあ』には他にもこういう性癖を持った屍奪鬼が登場しますし、『淫夢みるさなぎ』にもモロそういう人物が出てきます。更にもう少し俯瞰すれば、ゆにっとちーず作品の中で何らかの苦しみや懊悩を抱えている人の周囲には、何らかの形でその人を搾取するニンゲンが必ずいますね)

情緒不安定なメンヘラ女性ばかりを狙って疑似的な恋愛関係に嵌め込みつつ、相手の心の傷を巧みに弄くって苦しめ泣かせて「自分の心が動かないから、他人の感情で心の暖をとる。」付き合う相手を追い込んで自分の快楽に使役させる点ではサディストであり、さも優しげな顔をして“赤の他人”の動揺・錯乱を眺めながら悦に入るところはさながら覗き魔。ユウに罵倒されるとおりの「ゲス」な「ウジ虫」です。

しかしココでも山野さんならではの「触れた人間を傷付ける」凶器が発動しています。
タツヤが行っている他者の感情搾取は、物語を覗き見しながらそのキャラクターたちの揺れ動きを愛でている僕達プレイヤーの行動に他ならないからです。

(さてここからはネタバレ全開。必ず『ニルハナ』コンプ後にご覧ください)

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『ニルハナ』ゆにっとちーず Last Presents!!!(1)

2年前に『ご主人さまにあ』に出会って以来、陰陽はゆにっとちーずの大ファンでして(*^^*)

本作『ニルハナ』も制作中からずっとものすごく期待し、憚りながら応援もしたいって気持ちで眺めておりましたし、
完成した作品をプレイし終わった現在も、ゆにっとちーずの、山野さん&うみのさんコンビの、長年の歩みがそれはもう見事としか表現しようのないレベルで結晶したこの最終作を、ひとりでも多くの人に知って貰いたいプレイして貰いたい、そういう気持ちで現在このブログを書いているのですけれども。。。

その一方でこれから書く内容が、果たしてこの作品&サークルにとっての応援になるんだろうか、という不安もあったり。。。

だけど作品の(それはもう痛いほどの)真摯さに対してこちらも全力で誠実であろうと考えまして、(時にそれがゆにっとちーずさんと陰陽の双方にとってプラスとばかりは言えない内容であっても)以下すべて思いの限り率直に書いてみます。


まず初っ端でネトラレサークルとしての禊ぎを済ませてしまおう。
この作品は、いわゆるNTRモノ、ではありません。

いや、NTR者の琴線をくすぐるようなシチュは作中に間違いなくあります。
とある作中人物の咆哮…

「くそ! くそ! ペド野郎めが!」

…には、あまりにも「分かるぞ!」過ぎて思わず大声出して笑っちゃったくらい。

だけどお話がとても多層的な構造を持ってるので、そもそもジャンルの枠に嵌めるのが難しいんですよね。18禁というゾーニングの中でなければ語れない、頭の先から爪先から股の間まで、あらゆる要素の詰まった物語…という感じかなぁ。

たとえばあのヒトとあのヒトのH場面なんか、レイプでありつつ和姦でもあり、憎悪でありながら情愛でもあり、禁忌でありながら聖的でもあり…。

そんな具合にストーリーのあちこちに情感が溢れ返っていて、そのうち頭と下半身がテンデンバラバラに反応し始める。何でもない会話シーンでやたらと勃起したかと思えば、Hシーンでは下半身以上に胸や目に響いて拳を握り締めたりボロ泣きしたり…。

加えて、本作はゆにっとちーずの中にあっては様々な点で割と異色作になっている印象もあり~の、だけどそれがゆえに最終作でありながらサークル入門作として最初にプレイするのに適した作品なのかも、という矛盾した感覚もあり~の…で、一層説明が難しい…んだけどまぁ…そうだなぁ…そのあたりから話し始めるのが良いのかな。。。


以前『ご主人さまにあ』の感想文でも書いたことなのですが、このサークルの作品には他の追随を許さない煌めきと共に、それがゆえにエンタメ的成功への道が険しくなる、という皮肉な相反が内包されている感がありました。

ニルハナ設定資料集』で山野さんご自身が吐露されているのでもうここにも書いちゃいますが、ゆにっとちーず作品には「触れた人間を傷付けたいという想い」が、濃厚に漂っています。
(それが極点に達したのが前作『ご主人さまにあ』かと)

多くの人は、自分のリビドーの捌け口として消費しているエロの表裏一体に『パコられ』に描かれている陰惨な世界も存在していることを知っていながら、とりあえずそのことには目を瞑っておいて、性を一時のエンタメとして消費すべくエロゲのアイコンをダブルクリックします。

ところがゆにっとちーず作品は、広げたゲーム画面にプレイヤー自身の姿を映す鏡をドンと立ち上げてくる…。
その鏡面が見事なまでに磨き上げられ美しく反射することに僕は感動し魅せられてしまったのだけれども、そこに映し出される自分の姿は、時に下衆なゲヘヘ笑いを顔面に張り付け股間を握り締めた怪物の醜悪さだったりもして、その鏡の糾弾に耐えられる人ばかりではなかろうなぁ…とも。


エロゲを制作してる者としてコレ言っちゃうのはあるいは拙いかもなんだけど、抜きゲーと呼ばれる作品の八割方には、生身の「ニンゲン」は出てこない、と実はワタクシ考えています。いやひょっとしたらもっと。九割方かも。
コレはdisってるんじゃなくて、そうでなければならない理由があるからだろうなと思うのです。

エロゲに登場する者たちはあくまでエンタメのために消費される「キャラ」であり、たとえばNTRにおいても往々にヤられるヒロインは生贄として、ヤる間男は人の形をした(あるいは人の欲を凝縮した人外や触手の形をとった)性欲として、寝取られる彼氏・夫は嘲笑の捌け口の愚かなピエロとして、カリカチュアされた現実の断片を演じる人形たちです。

彼らは必要以上にリアリズムを纏ってしまってはマズイのです。
日々の現実世界のアレコレに倦み疲れ、一時のセックスファンタジーのカタルシスにチンコマンコいじりながら酔い痴れたい人々に、再度現実の人の有り様を描いてみせるのは…それが精緻であればあるほどかなり酷なことでもあるでしょう。


ゆにっとちーずの過去作の多くには、そういった、プレイヤーの喉元に突き付けられた切っ先鋭い刃みたいなところがある。
ところが『ニルハナ』はちょっと違うんです。同じ刃物で例えるとすれば食事会のテーブルに載せられる銀のナイフ…とでもいうのかな。

本作はサークル作品中最大規模の舞台を持ち、百年単位の時間の中、国内外のあちこちで、数多くの登場人物たちによって、魂を揺さぶられる恋愛ドラマや超常的な伝奇ドラマが展開します。
「どの話がどこでどう繋がるんだ?」
「コレってどゆこと?」
「ははぁ、つまりこの人たちは…」
「あッまさかこの人ッ!?」
…と、サスペンスフルなストーリーが起伏に富んでいてプレイしていて実にワクワクた~のし~!

そこには多くのエロゲが提供する剥き身の性の発散とは別種の、また今までのゆにっとちーず作品の切羽詰ったヒリヒリ感ともちょっと異なる、潤沢な素材を使って丁寧に料理されたエンターテイメントのカタルシスがあります。
(そういえば作中に様々な料理が登場するのもゆにっとちーずの特徴のひとつですね。プレイ中に自分でもヘタクソなポモドーロ自炊して食っちゃった(^ ー、^))

「鬱ゲー」というジャンルに括られることも多いゆにっとちーずの作品群。その積み上げてきたサークルの歴史の頂点に積まれた最終作『ニルハナ』のこの化けっぷり。これ自体がもう、ひとつのドラマですわ。

この変態(ドスケベの方じゃなくてメタモルフォーゼの方ね)がどこから生まれてきたのかプレイヤーの側から全てを知ることは難しいですが、作品冒頭においてユウが語る「魔法」や、終盤近くで二人の登場人物の間で交わされる物語ることの意義や方法論といったものは、このドラマチックな変容を慮るための多くのヒントを与えてくれているように思います。
サークル復帰したうみのさんによって描かれた吸い込まれるように美しいユウの姿と、その彼女を介して語られる山野さんの万感の思いが込められているであろう作劇論。そしてそこに流れる音楽がまた切ない。これがサークル最終作としての結実なのかと思うともう体験版のココだけで涙腺崩壊モノでありました(;_;)

(それと『設定資料集』に書かれている様々な舞台裏ね。これを読みながら全体像を追いかけてみると、僕が『ご主人さまにあ』でこのサークルを知ってから『ニルハナ』が完成するまでのここ2年余りの経過は、思っていた以上に奇蹟的なものだったんだということが分かって改めて胸にグッときます…)


作品は、触れた人を傷付ける刃にもなれば、救いの手にもなり得る。

「流れ出した血でも物語は書ける」
「でも、あなたの心はとても弱い。書ききる頃には血も涙も枯れてしまう。それもひとつの到達点だと思うけれど、私は嫌。嫌なの。あなたに力尽きて欲しくないのよ」

刃の鋭さを知っていればこそそれを使って人を救う事も出来る、ものづくりの両義性みたいなもの。「沢山の人間の祝福」を得るための「魔法」とは一体何なのか。

「隠すだけ。手放すわけじゃない……距離の置き方を覚えるのよ。
ちゃんと身につければ、好きなときに振りかざせるし、不要なときはしまっておける。自分を傷つけてしまうことも少なくなる」

ユウやカスリのセリフとしても『ニルハナ』には度々この「魔法」という言葉が出てきます。
あるいは本作だけからその言葉の重みを汲み取るのは難しいかもしれません。

「いくら物語を作って自分を俯瞰していても、耐えきれないできごとがあるって思っちゃった。負けたのね。感情に。だからもう書くのはやめようって諦めてた」

ゆにっとちーずの作品群は世界線が繋がっているものも少なくないのだけれども、
とりわけ『ニルハナ』はその直前作である『ご主人さまにあ』との陰陽二極を為す双子作品のような部分も多く、この二作品は是非とも両方セットでプレイして頂きたく。

本当は『ご主人さまにあ』→『ニルハナ』の順番でプレイした方が色んな理由でエモいんじゃないかと思うのだけれど、この際逆でもイイ、『ニルハナ』やってみて面白い!と思われたら『ご主人さまにあ』もプレイして、『ニルハナ』にもたらされる救済が、絶望の極北みたいな地平からの生還であることを知ってほしいです。
でもってそれでハマったら、気が付きゃサークル作品全部コンプしてるんじゃないかと思いますよ。そう、私だ<( ̄^ ̄)>)


ていうか、NTRみたいにグルッと一回転した性癖を持ってる人ほど、矛盾に満ちてでもだからこそ逼迫したリアリティを備えたゆにっとちーずのキャラクター達は胸に強く響くんじゃないかなぁ…………というわけで、ここからは大いにネタバレ込みの『ニルハナ』登場人物たちのお話がしたいのだけど、、、それは日を跨いで頁を改めさせてもらいますね。

書きたいことがありすぎてとても1回だけじゃ書ききれないの。。。

ゆにっとちーず

実用性が足りないよ…

これから出張なのでちょっと急ぎで書いてて、推敲も十分じゃないままアップしてますので、読みにくい文章かもしれませんがご容赦ください。

昨日のブログ記事以降にNTR BLOGさんに届いたコメントに関してどうしても少し追記しておきたいなと。

グラフィックの未熟さだけでなく、演出的な面でも『オレかの』に実用性が足りてないな~、というのはこれまた僕も認識していて、今後の課題だなと考えています。

変に気取り過ぎてるというか、スケベに徹する覚悟が足りないな~、的な。
エロいシーンはもっとこうグチョグチョと、ただもうネチョネチョと、プレイヤーさんのチンコマンコにひたすら奉仕する表現目指さなきゃアカンやろ~、て思っているのですが、
いざ出来上がってみるとア~なんか足りない、抜きに欠かせない決定的に肝心なモノが零れ落ちてしまってる、と反省…。

単純に表現力とか技術力不足って面もあるかなと。
テキスト&グラフィック共にです。
なので「わ~ヤラシイな~」と感じる作品を鑑賞しながら、自分にナニが足りないのか、どう書けば描けばこうしたヤラシサを出せるのか、日々チンコを握り締めながら勉強勉強です。


「エロシーンにヤローのアップ出すなよ!」
そのご意見があることも、実は以前から承知しておりました。

承知していながら、今回ドラマ的な演出として、どうしてもやりたくなってしまった…。

これは今でも悩ましいところで、ユーザーさんの実用性に奉仕しようとしつつも、
それが自分のやりたい演出の幅を狭めてしまうとなったら、どっちを選択するのか…。

「自分の我のためにユーザーに不便を押し付けるな」ていう、昨日のご意見に対して「分かりました済みません」としおらしく言った口の根も乾かぬうちに…って感じですが、
システムの使い勝手や機能面といった外枠に対して、シナリオやドラマの中の演出というのは作品の中核であり、そこはどこまで折れていいのかというのは難しいところです…。

ただまぁ「フィニッシュでいきなりオッサンの顔やらチンコのドアップとか勘弁してよ~」というご指摘はごもっともですので、後編『つまおち』ではそのあたりは何らかの妥協点というか、バランスの取れた演出なり技法なりを編み出さねば、と現在あれこれ考慮しております。


根本の原因は自分が抜きゲーを作ってるのか、それとも18禁ならではの世界観の中でドラマっぽいものを作りたいのか、ていうところが明確に出せてない所なんでしょうね。

ココはひとつ自分にハッパ掛ける意味でも書いておきますが、

陰陽倶楽部の作品は、何より第一に、抜きゲーである

…事を目指します。

後編の『つまおち』は『オレかの』より実用性を高めて進歩の跡をお見せできるよう、シナリオもグラフィックも一層磨き上げます。シコシコ!

 


『オレかの』をNTR BLOG様に取り上げて頂きました\(≧∇≦)/

2018-01-08_13h02_16「オレの彼女は堕ちてない!」
男達から奪還した妻の過去は…(陰陽倶楽部) – NTR BLOG(寝取られブログ)

NTR BLOG様、ありがとうございます!
サークルを立ち上げて制作を始めた頃から、NTR界の中核ポータルサイトであるNTR BLOGさんで取り上げて貰えるような作品に!というのは一つの目標、指針でした。
その夢が叶って、今、部屋中転がり回って踊り回っています。

変に隠し立てしたくないのでここに記しておきますが、『オレかの』リリースした後、NTR BLOGさんにも「もしよろしければお願いします」ていう自己申告アピールはさせて頂いてました。
実を言うとそれ以前から、自分の制作に忙殺されてこのブログへの感想文を書いている余裕も無くなってしまった頃、その代償行為の息抜き的にNTR BLOGさんへのお勧め作品のタレコミwは何度かやっていたのです。
ですがそういった情報提供と自己宣伝は全く別の事ですし、巷には連日凄い作品が次々リリースされる中で自分のレベルを客観視したら、売込み宣伝みたいなド厚かましい事やるのはとても勇気がいりました。そうして僕が逡巡していた時にTwitterで肩を押してくださった人生通行止め神騎逸天さんにも、改めてお礼申し上げますm(_ _)m

また、お送りした自己アピールは一度だけ、そしてそれに応えて頂けるかどうかは100%、NTR BLOG様のご判断でした。
だからこそ掲載して頂けたことが嬉しかったし、そのことをこうしてブログにも公にしている次第です。


さてそれでは、記事をご覧になって初めて作品と当サークルを見知って頂いた方もおられると思いますので、自己紹介がてらNTR BLOGさんの記事と今の時点で頂いてるコメントに対しての、アンサー的なお話を。


デビュー作である『オレかの』は、特にストーリーについてはなるだけ奇をてらわず、オーソドックスな展開を意識しました。
NTRのテンプレートにある程度乗っかったその上で、どれくらいキャラを踊らせる事が出来るか自力を試してみようというような。

結果は上手くいったと感じている箇所もダメだったなと反省している点も多々ありますが、それらを踏まえて後編『アンタの妻は堕ちている。』は更にググッと引き込まれるストーリー&キャラクターにするべく一層磨きをかけていきますので、どうかご期待ください。

サークルのお披露目ともなる処女作のエロをどんな内容、どの程度のハードコアにするか、その匙加減もなかなか悩ましいところでした。
エロとグロの境界、僕はロボットの「不気味の谷」に引っ掛けて「エログロの谷」と呼んでますがw、これは「不気味の谷」より遥かに人それぞれ場所も距離も深さも多様なので、サークルの印象が決まってくる第一作でどの程度までヤルかヤラレルかw

多様なNTRスキーの皆様全員にご満足頂けるとは思っていません。この作品内容を、えげつないと思われる方もぬるいと感じられる方もおられるでしょう。
ネタバレ出来ませんので具体的なお話は控えますが、作者陰陽自身は、基本的にはハードウェア(肉体)面よりソフトウェア(精神)面を破壊するNTRを好みます、とだけ申し上げておきますので、ご購入検討時にはそこいらあたりから内容酌んで頂ければ。


システム、重いですよね。
自覚してます。申し訳ないです。

ゲーム制作初めた段階でエンジンの中身を覗いていたら、あんな事できるな、こんな事もやれるな、というヘボエンジニアなりのアイデアが次々浮かんできて(例のJOKS機能とか)、、、

調子に乗ってシステムの許容量を確かめることもせずに際限なくカスタマイズを追加していったら、気付いた時には引き返せないくらい肥満した作りになっていました。
キャラ1枚につき数枚のレイヤーを組み合わせて立ち絵を描くなど、かなり根っ子の深い所まで脂肪がミッチリ溜まってしまっています。

少し専門的なお話になりますが、僕自身のプログラミング技量の限界もあって、将来はスクリプト型エンジンの吉里吉里から、何らかのコンパイル型エンジン(Unity?)に移行する必要はあろうかなと思ってます。ですがそれにはかなり大きな労力がいります。
少なくとも後編『つまおち』は『オレかの』と共通のこのエンジンで行きますので、劇的な改善は望めないかと思います。
重ねて申し訳ありません。

「作者の思惑優先でユーザーの没入感を阻害してる」というご指摘には、心より感謝いたします。
胸に痛く刻んでこの先は、作品の本質に関わりの薄い不要な我は抑えるように気を付けます。


そして…やっぱ避けて通れないのはコレですよねぇ…>グラフィック

これも自分でも自覚してます。線は不安定で生半だし、塗りは未熟そのものだし、ポージング硬くてデッサン怪しい箇所もいっぱいあるし、もっと明日花カワイく描けないのって思うし。そもそも昭和劇画みたいな古臭さや垢抜けなさ。
何とか方向性を誤らないように気を付けながらちょっとずつ改善改良を繰り返していきますので、プレイヤー様方にはこの点も少し長い目で見てやって頂ければと、頭を下げるしかありません。

もちろん才能の如何にもよるでしょうが、絵は本当に一朝一夕では上手くならない、なれないのです(>_<)

昔、漠然と人体デッサンやパース画を練習していた時期はあったのですが、それらはいわばインプットの訓練で、画像作品の制作というアウトプットはそれとはまた別物なのだ、そっちはそっちで数をこなさなければ絶対見えてこない次元があるんだ、というのを今もヒシヒシ実感してます。

毎回塗り手法を変えたりSEやってた頃に覚えた3D取り入れたりと色々やってみてますが、まだ「これが僕の絵です」と言えるような状態までは程遠いので、お見苦しい所も目に付くと思います。
スミマセンです。

好きな絵師さんや、憧れるグラフィックというのは多々おられます&ありますが、今自分の絵の方向性として目標にしてる絵師さんを一人だけ上げろと言われたら、はましま薫夫先生デス。
確かなデッサン力を踏まえて、それを可愛らしく適度にデフォルメされたデザインの中にまとめ上げられる、はましま先生のような洗練されたエロカワな絵が描けるようになりたい〜!
(ビビりなのでCLOCKUP作品はなかなか手出し出来ないんですけどね~(´∀`;)。チンしゃぶちーちゃんカワユス(*´ω`*))

あと塗りに関しては、「エルフ塗り」ですかね〜。
でもその一方で影をシンプルに団落としにしたアニメ塗りのエロさというのも捨てがたい…。
将来はそういう色んな塗りのバリエーションも試してみたいです。

現状では、線画にしても塗りにしても、描けば描くほど良くも悪くも自分なりのアクの出た絵柄になっていってしまうな〜(苦笑)という感覚はあって。

デビュー作制作にあたって自信のないグラフィックも自分で全部やった理由のひとつは、まぁぶっちゃけ懐事情にあった訳ですが、こういう絵柄になってしまった以上少なくとも後編『つまおち』は前編との整合性もあって全部自分で描く以外ありません。
少しでも皆さまの股間に響くシーンになるよう、力一杯努力します。

(その後については、制作時間との兼ね合いを考えたら、グラフィックはどなたかと組んでお仕事させて頂くのもアリかな~とも思ってますが。
作品にせよ制作環境にせよ、試してみたいアイデアは色々あるのですが、時間がそれについていけないジレンマずっと抱えてますので。
Twitterでも定期的に呟いてる「僕はエロいコトしかやりたくないんです!」どころか、エロいコトだけやるのにも1日240時間くらい欲しい!
あと手も20本くらい、あとあとチンコも100本くらい!!!)


興奮状態で書き連ねてたら、
またいつもの悪癖で暴走気味の長文になってしまいましたm(_ _)m
今の溢れ返る思いを書き綴れば際限がないのですが、これ以上長くなっても見て頂く方々にご迷惑ですので(今更w)、そろそろこの辺りで。

最後に改めて、NTR BLOG様に頂いた記事にお応えできるよう、
後編『アンタの妻は堕ちている。』頑張って制作しますので、皆様引き続き陰陽倶楽部をよろしくお願いいたします。


新年のご挨拶と、『オレかの』『つまおち』のあれこれ

2018NewYear_brightSide2018年、明けましておめでとうございます。

昨年はついにデビュー作『オレの彼女は堕ちてない!』のリリースに漕ぎ着けることができました。
ご購入いただいた皆様、ご協力いただいた声優さんやベータテスターの方々、SNSやブログを通じて励まして頂いた全ての方に、改めてお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

リリースから10日ほど経過し、おかげさまでコツコツと堅調にDL数も伸びまして、先日第一目標にしていた累計100本を達成することができましたヽ(^0^)ノ

ですが同人サークルはデビュー作をリリースしてやっとスタートラインを跨げたくらいのレベル、いよいよこれでようやく実際にコースを走っていく段階に入れたのだと思ってます。
ましてや僕は前後編分割リリースという癖手を初陣で使ってしまいましたので、「初戦のゴールテープを切りました!」「デビューを果たしました!」と胸を張って言い切れるのもまだまだ先だと自戒してます。

とはいえ、全てが初挑戦で右も左もわからず始めた同人ゲーム作りが、こうしてひとまず1本、形に出来たという手応えも確かにあります。
試行錯誤の繰り返しで予定より随分時間が掛かってしまいましたが、このやり方でまがりなりにもココまでは来られた訳で。この先はこの経験で得たものをベースにして、無駄を省いてもっと効率的に制作できるようにしなければと。

そんなこんなで、今年の目標は、最早言うまでもありません!
『オレかの』の後編『アンタの妻は堕ちている。』のリリース。
もうコレ1点! これより上も下もありませんッ!!!
この目標に向かって全力を傾けて頑張ります。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。


この年末はリリースした『オレかの』と、これから仕上げていく『つまおち』について、色んなことを考えながら過ごしていました。

これまで『つまおち』のシナリオは、、、

  1. 現在と過去を行ったり来たりしながら物語全体が進んでいく初期構想。
  2. 現在編『つまおち』と過去編『オレかの』を分離して、前後編として分割リリースする決定。
  3. 過去編、グラフィックを描き進めながら何度もシナリオ改訂。
  4. 過去編がブラッシュアップされるに従い、置き残された現在編との間で、完成度にギャップが広がってきてる←イマココ

、、、というような推移を辿ってきました。

このギャップを埋めるためには、現在編『つまおち』のシナリオももう一度大幅に見直さなきゃならないのですが、
『オレかの』をプレイしてくださった方々から次々届いたご感想やご意見が、今この改稿のためのとても重要なアドバイスになってくれています。

作者の僕とは異なる視点から物語や登場人物に対して色々なご指摘をいただいて、改めて感じたのは、明日花や智樹そしてその他の登場人物にしても、実は僕自身が彼等がどういう人なのか全然分かってなかったのかも…という新鮮なジレンマ。

焦りみたいなものも一層募ってくる中で改稿プランを練り続けていましたが、
プレイヤーさんから頂いたお声が再度ヒントになって大小含めて様々なアイデアが浮かび、その中には「コレはうまくいけば結構ガツン!と来るのでは!?」と手応えを感じているものもあります。
(もっとも、このアイデアを組み込むとなると、作るのはまた一回り大変になっちゃうのですがね…(^^;;)

ただ従来の構想だと、前編『オレかの』のセーブデータはそのまま後編『つまおち』と一体化させて、『オレかの』コンプされた方はそのまま『つまおち』に雪崩れ込めるような仕組みを考えてたのですが、ひょっとしたらこの構想はポシャってしまうかもしれません。それくらいの大幅改稿になる可能性があります。
でもそうしたギミックにこだわることより、作品内容を高めることの方が百倍大切だと思いますので。もしセーブデータの一体化構想が頓挫してしまったとしても、『つまおち』は『オレかの』の後編として、物語全体をもう一度噛み締めて楽しめるようなクオリティの高いものをきっとお届け致しますので、何卒ご容赦ください。

ひとまず今月中は、この改稿作業に注力するつもりです。
そこから多分きっと声優さんにも追加・修正音声を収録して頂きつつ、僕の方はまたお絵描きの修羅道を突き進んでいくことになるでしょう(^^;

そういったわけで『オレの彼女は堕ちてない!』をプレイして頂いた皆さま、
あなたのお声を作者陰陽に伝えるには、この1月の一カ月間が好機!です。
あなたのご意見が、ヒロイン明日花や主人公智樹の命運を大きく変えてしまうことになるやもしれません!
各販売サイトの感想欄、当サイトのブログコメント、各SNSなど、様々な場所からどうぞお声をお聞かせください。
Twitterは随時エゴサもかけておりますので、「陰陽倶楽部」「おれカノ」「オレの彼女は堕ちてない」等をツイートに混ぜ込んで頂ければ漏れなく拝見いたします。
よろしくお願いいたします。

2018NewYear_darkSide