『クローゼット~幼馴染の真実~ 』by山雲 で感じたSimple Is Best

クローゼット~幼馴染の真実~DMM
DLSite

いや~、凄い売れてますね~!

この表紙、上手いなぁ!と思いました。
タイトルの「クローゼット」の扉を開けた内側から覗いたと思しき清楚系黒髪ヒロインのエロだらしないギリギリ構図。見ていてムラムラと妄想を誘われますよね!
デザインのひとつのお手本じゃないかな~コレ。シンプルだけど強い惹きになってて、この表紙だけで成功の半分くらい約束されたんじゃないかってくらい。


もちろん、残りの半分は、内容の良さです。
30ページという少ない頁数で、NTRのエッセンスをこれまたシンプルにギュッと詰め込んだ感じ。

幼馴染、NTLチャラ男、物陰から隠れて覗き見、と展開的には定番中の定番で、斬新な冒険があるお話ではないんですが、「何ら術もなく指を咥えてネトラレる好きな女の子の姿態を眺めているしかない」ていうNTRの根幹の無力感・敗北感をガッシリと押さえてる感じが大好き。

ラストの主人公の捨て台詞「猿かよ」ってのが生々しいリアルさを醸していて、もうこれ以上ないくらいの負け犬っぷりで、感情移入するほどに胸が抉られます(*’д`*)ハァハァ

またこのバナナに落書きしたみたいな面したNTL先輩のキャラが絶妙にムカツカされてイイ感じですね~!
「男としてスペック的に太刀打ち出来ない」相手に持ってかれる展開も悪くないですが、
こういう「決して男として人として、俺と比べたってそんなに優れてるワケでもない」ド~でもよさげなヤツ、それでいてノリだけ軽くてヒョイヒョイっと女のコ喰っちゃうみたいなクズ野郎(ただお約束的にチンコだきゃデカい( `д´#))に、
ずっとずっと想い続けてた、身持ちの堅いおにゃのこがパックリいかれてしまう。。。
ハッキリ言って同性として一番ハラタツタイプ。
いや~タマラン!(゚∀゚)アヒャヒャヒャ


作風に、奇を衒う作為や、狙って煽ってやろう的なあざとさを感じないんですよね。
作りが素直でケレン味がないから、むしろ頁数が少なくて端折らざるを得なかったであろう、彼女が堕とされてった過程がコッチの脳内でムラムラと補間されてく。
作者さんはコレがデビュー作なのかな? 自分自身考えてみて、処女作はついつい力んであれやこれやと欲張りがちなんですが、そういう必要以上の自己主張を抑えてるトコ、見習いたいなぁと思いました。

僕は自分でお話考えると、ついついその「作為」や「あざとさ」に走って、捻ったストーリー展開を模索し過ぎたり、必要以上にグチャグチャしいエピソードを詰め込んだりする傾向があるように思えるので、本作はひとつの反省材料にもなりました。
変幻自在の技を駆使したがる軽業師タイプは、ローキック一本の無骨で強直なファイターにゃ勝てないんだぞ、みたいな。
そうだ~!本質はシンプルでイイんだ~!って。


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